第19回D-アミノ酸学会学術講演会の開催にあたりご挨拶を申し上げます。今大会は、大阪府茨木市にあります立命館大学・大阪いばらきキャンパスにて、2025年9月5日(金)・6日(土)の2日間にわたり開催いたします。
D-アミノ酸研究者が共通の討議の場を持ち、互いに意見・情報を交換するための恒久的な研究会として、2005年9月に第1回D-アミノ酸研究会学術講演会が北里大学で開催されて以来、20年の歴史をもつ学術講演会を今回初めて立命館大学において実施させていただきます。大阪いばらきキャンパスは、2015年に開設したまだ新しいキャンパスですが、京都と大阪の中間に当たるため、両駅から大変アクセスの良い人気のキャンパスです。また、このキャンパスは都市型キャンパスとして茨木市民の憩いの場所として親しまれております。
茨木市あたりの地域は古来、京都と上方を結ぶ交通の要衝として栄え、茨木市の広報に拠りますと「まちを歩けば歴史にあたる」そうで、大昔の古墳から近世の城下町として栄えた町並みが残っています。川端康成が幼少期から思春期にかけて過ごした町としても知られ、川端康成文学館にはゆかりの品々が多数展示されております。文学好きの方はお楽しみ頂けると思います。
現在、D-アミノ酸研究は、機能、生成機構、代謝酵素や分析技術に関する研究に加えて、D-アミノ酸の診断への応用から病態生理学、免疫学や腫瘍生物学など様々な疾病に関わる研究も大きく進展しています。今後、理工農系、食品系、医薬系など多岐にわたる分野において、D-アミノ酸研究がより一層発展していくものと思っております。
大阪いばらきキャンパスにD-アミノ酸の研究に携わる研究者や学生の皆様が一堂に会して発表・情報交換を行い、交流を深めていただければと思います。
そして、新たな共同研究や研究領域の創造につながるような有意義な討議の場になるよう努めたいと存じます。皆様のご参加を心からお待ちしております。
第19回D-アミノ酸学会学術講演会実行委員長
立命館大学 生命科学部生物工学科
若山 守